「ユマニチュード®(Humanitude)」=Human(人)+Attitude(態度)を
組み合わせた造語(フランス語)です。

ユマニチュード®は、ケアをする人たちが認知症の人に接する際、
“人に接する態度”を徹底できるように考案された「具体的な技術」であり、
人の本質をつかんでいて国籍や人種に関わらず通じるため、
スイス・ベルギー他のヨーロッパ各国やカナダ・チリ・フィリピンなど、
国を超えて導入されているそうです。


 (イブ・ジネスト先生)

認知症の人を「わからない人」のままにしない看護・ケアの重要性と
醍醐味に気づかせていただく。
この講演を聞いた人はみな、それぞれの職場で起こっていること、
日々葛藤していることを思い出し、目に涙が浮かんでくると言います。

【ユマニチュード®の基本となる4つの柱】
 1.見つめること
 2.話しかけること
 3.ふれること
 4.立つこと

ユマニチュード®の根底には「ケアをする人とは何か」「人とは何か」という
基本命題があり、この哲学に基づくケアの具体的な技術を学ぶと、
“当然できているつもり”であったことが実際には全くできていなかった
ことに気づかされます。

【優しさを伝える視線の技術】
 1.垂直ではなく水平に
 2.斜めからではなく正面から
 3.一瞬ではなくある程度の時間
 4.遠くからではなく近くから

「危ないからベッドで寝てて」「座ってて」
これは病院や介護施設だけではなく、ご家庭でも起きている
ことだと思います。

“寝たきり老人”を作っている、良かれと思って関わっている
私たちのそのやり方が「介護する人=暴力をふるう人」と思われて、
患者様・ご老人を攻撃的・あるいはその逆の低活動症候群に
させているということを教えていただき、目からうろこの思いでした。


 (質疑の様子)

「その3」に続く