この方法を習得するには、まだまだたくさんの時間と工夫が必要です。


(講習の様子から)

しかし当院のスタッフたちは、まず自分たちでできることから始めようと、
さっそく見よう見まねで、患者様と「出会いの準備」なることを行っています。

例えば、

いきなりカーテンを開けて、ベットのそばに行って話しかけるような
ことをしない。

壁をつかってノックを3回して、
返事があってからカーテンを開ける。

返事がなければ、3回その作業を繰り返してから名前を呼び、
患者様の視野の正面に入って3秒以内に「あなたに会いに来た」と
名乗りながら話しかける。

などです。

ケアをするときには、一人は常に患者様の顔の正面で話しかけ、
「これから○○をします」
「手を上げてください」
などと伝えます。

もう一人が黒子として、
説明に続いてその通りにケアを進めていきます。

今までケアをしていても固く身をこわばらせていた患者様が、
筋肉を緩めて身を委ね、笑顔で「ありがとう」と微笑んでくれる。

たったこれだけの事ですが、看護やケアのやりがいを
実感できているようです。

ケアをする人に誇りとやりがいを実感してもらう。
「人が尊厳をもって、住み慣れた地域で医療・介護をうけ、
その生をまっとうする」ことができる世の中になるために、
ユマニチュード®はすべての人々に希望を与えてくれる
メソッドだと思いました。

新年早々大変感動的な時間を共有することができ、
関係者の皆様、すべての皆様に感謝申し上げます。


(病棟での実習の様子 ※テレビの取材もありました)

※写真は一部修正しています。